こんにちわ「カードローンのいろは」管理人の良太です。
緊急でお金が必要になった場合、会社でお金を借りることができる制度があります。
「従業員貸付制度」といって、低い金利で会社からお金を借りる制度です。
すべての会社で行っているものではありませんが、大手企業を中心に導入する会社が増えています。
会社にお金を借りられるなら、カードローンなどより安心という方も多いのでは。
意外と知られていないこの制度、一体どんな制度なのでしょうか?
会社にお金を借りる方法「従業員貸付金制度」とは?
福利厚生の一部
「従業員貸付金制度」は「社内貸付制度」とも呼ばれていて、会社が任意で福利厚生の一環として取り入れている制度です。
雇用者側と労働者側が、書面上で労働基準法などを踏まえた上で正式な形で労使協定を結び、規約を定めた場合に制度として成立します。
社内貸付制度は、全ての会社で導入されているわけではありません。
しかし、社員が金銭的なトラブルに捲き込まれないように、金銭的な問題から生活が困窮しないようにと設けられたシステムで、ここ何年かで多くの企業が取り入れている制度です。
従業員貸付金制度は金利が低い場合がある
従業員貸付制度は低い金利で借りられるのが大きな特徴です。
利用する前に「自分の会社がその制度を取り入れているか?」「規定内容はどんなものか」を確認する必要があります。
借り入れを考える前に、従業員貸付制度のデメリットとメリットを見てみましょう。
従業員貸付制度のデメリット
従業員貸付制度のデメリットには以下の5つがあげられます。
- 会社が対応していないかもしれない
- 手続きの際に関係者にバレる
- 利用目的が限定される
- 利用条件が個人によって異なる
- 手続きに時間がかかる
1.会社が対応していないかもしれない
従業員貸付制度は、国としての制度ではありません。
会社によっては制度として導入していない場合もあるので、事前に確認しましょう。
2.手続きの際に関係者にバレる
一般的に従業員貸付制度に申し込みをする場合、経理部や総務部で手続きすることになります。
大きな規模の会社であれば、書類だけの関わりですむかもしれませんか、小規模な会社だと「お金を借りた」という情報が周りにバレる可能性も高いです。
個人情報保護とはいっても、小規模の会社であればそこまで周知徹底していないかもしれません。
社内で「お金に困っている」という噂が広まるのは困りますよね。
審査前に誰に相談すべきかよく考えましょう。
⇒ 会社に(誰にも)バレずにお金を借りる方法(在籍確認と郵送物に注意)
3.利用目的が限定される
従業員貸付制度では、レジャーや生活費と何でもOKのカードローンとは異なり、利用目的が限定されます。
従業員貸付制度の利用目的としては会社によって詳細は異なりますが、怪我や病気、教育資金、会社の認めた資格取得、災害時など、通常緊急を要する場合のみとなります。
趣味や買い物、レジャー費用などに関しての申し込みは審査に通りません。
会社によっては、怪我や病気に関しては「病気療養資金」資格取得に関しては「教育研修資金」など名称や制度自体異なる場合があります。
4.利用条件が個人によって異なる
会社によって利用規定は異なりますが、個人によって貸付可能額が異なります。
勤務年数や、年齢、年収によって多ければ多いほど大きな金額が借りられる傾向にあります。
5.手続きに時間がかかる
緊急でお金に困った、といっても申し込んですぐに借りることはできません。
書類のやり取りや手続きに1週間~2週間程度かかります。
さらに会社や条件によっては「保証人」が必要になるので、簡単には借り入れはできません。
従業員貸付制度のメリット
従業員貸付制度のメリットには以下の3つがあげられます。
- 金利が低い
- 信用情報に影響がない
- 返済に困らない
1.金利が低い
従業員貸付制度は、貸し付けに関する利息での利益追求をしていません。
そのため消費者金融や銀行系のカードローンとは違い、金利は年10%程度低くなっています。
しかも給料から天引きで返済されるものが殆どなので、返済が滞る心配もありません。
ただし、あくまで従業員の金銭的なトラブル回避のための制度です。
2.信用情報に影響がない
従業員貸付制度は、審査に信用情報機関を通しません。
つまり、過去にカードローンの返済で延滞や金融事故をこしてブラック状態だとしても、審査自体には影響しません。
あくまで社内の審査になるため、勤務年数、勤務態度によって審査されます。
しかし書類の提出がいつも遅れる、無断欠勤が多いなどマイナス要素があれば審査に響きます。
⇒ キャッシング・ローン審査における信用情報・信用情報機関とは?
3.返済に困らない
従業員貸付制度の返済は、主に給料から天引きで返済されます。
しかも生活に困窮しない範囲での返済で設定されます。
他にもボーナスからいくら…などで返済できる会社もあります。
従業員貸付制度と前借りとの違い
従業員貸付制度はあくまでも「融資」
従業員貸付制度と前借りとはどんな違いがあるのでしょうか?
従業員貸付制度はあくまで「借りる」前提になります。
雇用者側が従業員貸付制度を取り入れていた場合、締結した規約に基づいて、決まった額を借りられるというものです。
前借りは給料日前に賃金をもらうこと
一方、「前借り」は、自分が働いた分のみでしか借りられないのです。
この先働いて返すのを前提に貸してもらうというイメージがありますが、実はこれはNGです。
労働基準法にも記載がありますが、緊急非常時に関しては給料日前でもそれまで働いた賃金を支払うことができる、となっています。
労働基準法第25条では、労働者が、出産、疾病、災害等の非常の場合の費用に充てるために請求する場合は、賃金支払期日前であっても、使用者は、既に行われた労働に対する賃金を支払わなければならないと定められています。
つまりまだ働いていない分の給料の前借りはNGなので、金額的には最高でも月給を超えない金額まで、ということになります。
会社にお金を借りる際のQ&A
条件は?
会社によって規定は異なりますが、雇用形態が正社員のみの場合が多いです。
つまりパートタイマーやアルバイト、契約社員などは制度を利用できない可能性が高いです。
さらに会社によっては、勤務年数何年以上と決まっている場合があるので、きちんと確認しましょう。
いくらまで借りられるの?
こちらも規定によって異なりますが、勤務年数などの状況によっても変わります。
勤務年数が長ければ借り入れできる金額も多くなる傾向にあります。
とはいっても、一気に何百万円も借りることはできません。
平均的には10万円~50万円程度、役職や勤務年数によっては100万円近くの借り入れも可能かもしれませんが稀と考えてよいでしょう。
借りるまでの期間は?
即日の借り入れは不可能です。
申し込んで書類を提出してから審査をして、大体1週間~2週間程度は少なくともかかります。
今すぐまとまった金額が必要な方にはオススメしません。
⇒ 土日審査OKのおすすめカードローン【大手消費者金融4社】を紹介
金利はどのくらい?
利率は1.6%~4.7%程度
国税庁では従業員貸付制度でお金を貸した場合の利率は、1.6%~4.7%を基準としていています。
参照元:役員又は使用人に貸し付けた金銭の利息について-国税庁
貸金業を生業としていない場合、法律的に適用される金利は、個人間での融資と同じです。
この制度の目的はあくまで「社員の金銭的なトラブル回避」にあります。
税金問題にも考慮
社員を助けるための制度なら、無金利や無利息に近い金利で貸してくれればよいのに…と思うかもしれません。
しかし無金利や低すぎる金利にすると、ある問題が起こります。
それが「税金問題」で、所得や金額によっては、金利以上に税金がかかってしまう可能性がでてきます。
そうならないために、会社側は特例基準割合以下にならないような低い金利で、尚且規定をしっかりと書面化して貸し付けを行うのです。
ただし条件によっては無金利、低金利でも非課税になる場合があります。
⇒ 無利息期間がある人気カードローン|初めてお金を借りるアナタへ
従業員貸付制度の申し込みから契約まで
それでは、従業員貸付制度の申し込みから審査、契約までの流れを見ていきましょう。
申し込みの流れ
制度の有無の確認
まずは自分の勤める会社に「従業員貸付制度」があるかどうかを確認しましょう。
とはいっても誰彼構わず聞けばよいというわけではありません。
会社の制度なので、上司か総務、経理にて確認してみましょう。
相談相手は選ぶ
確認する相手を選ぶことも大切です。
真剣に話を聞いてくれなかったり、口の軽い人に相談すると「お金に困っている」もしくは「お金にだらしない」などという噂の根源にもなりかねません。
お金に関することなので、慎重に信頼できる相手に相談、確認しましょう。
規模の大きな会社であれば、総務や経理の窓口で確認するか、社内規定を見せてもらいましょう。
申し込み手続き
会社ごとに決まった申請書に必要事項を記入し提出します。
その際に必要書類も提出します。
必要書類としては、融資の見積書、連帯保証人に関する書類などを用意する必要があります。
退職金や給料を担保として保証人をつけない場合もあるようですが、基本的には保証人は必要です。
審査
審査は社内審査なので信用情報機関への問い合わせなどはありません。
審査には、早くても1週間、通常2~3週間ほど時間を要します。
契約
契約は書面で交わします。
「金銭借用証書」に借り入れする金額、使用使途、連帯保証人を記入して提出します。
⇒ 審査が甘いキャッシング会社は?通らない理由・落ちた理由も教えます
会社から借りたお金の返済について
返済方法
一般的に返済は、毎月の給料から天引きで行われます。
返済金額は、会社によって異なりますが、生活に困窮しない程度の金額が設定されます。
会社の規定によっては銀行振り込みや、ボーナス時の返済がOKの場合もあります。
契約時によく確認しましょう。
遅れたらどうなるの?
基本的に給料から天引きなので、遅延になることはありませんが、仮に返済が遅れた場合はどうなるのでしょうか?
厳しい取り立ては、ありませんがあなたの信用が悪くなります。
社内の評価は今後のあなたの査定に響いてくる場合もあるので、きちんと返済はしましょう。
退職したらどうなるの?
通常は一括返済となります。
これも会社の規定によりますが、一括返済が一般的です。
従業員貸付制度はあくまで従業員のサポートをするための制度です。
退職してしまった場合は、社員ではなくなってしまうので一括で返済となります。
契約書の記載事項をよく確認して、不明な点は契約時に経理や担当部署に確認すると良いでしょう。
借りられなければカードローンもある
しかし従業員貸付制度で審査に通らなかったら、そもそも会社にその制度がない場合はどうすればよいのでしょうか?
そんなときには「カードローン」があります。
消費者金融
即日融資も可能
消費者金融の特徴としては「スピーディー」「無利息期間のサービスがある」「金利が高い」「総量規制対象」です。
テレビCMでも宣伝されているように、申し込みしてから即日審査、融資が可能です。
周囲にバレにくい
大手消費者金融にいたっては無人契約機も全国に多数あるので、その場でカード発行ができ、家族にバレにくいです。
最近ではアプリやwebを利用して申し込みから利用までできるものも多く、カードレスの取引も可能です。
上限金利18.0%が一般的
ただし金利は上限金利の年18.0%が平均的な金利になっているので、早めに全額返済しないと利息がかかってしまいます。
大手消費者金融に関しては、初めての借り入れであれば30日間無利息サービスなどもあるので、30日間以内で返済の目処が立つ方にはとてもオススメです。
借り入れ可能額は、総量規制対象のため、年収の3分の1を超えない金額までとなります。
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銀行系のカードローン
比較的金利が低い
銀行系のカードローンは「金利が低い」「総量規制対象外」「時間がかかる」「無利息期間サービスがない」という特徴があります。
消費者金融と比べると金利は年3.0%も低い、年15.0%が平均的な金利です。
融資までに時間がかかる
一番のデメリットは時間がかかるという点で、基本的に融資ま1週間~2週間程度はかかると思っておきましょう。
緊急の場合はあまりオススメできません。
しかしもともと口座がある銀行であれば、本人確認免除や金利の優遇などのメリットが用意されている場合もあります。
借り入れできる金額的には、総量規制対象外となってはいるものの、2018年の1月~の自主規制により消費者金融とあまり変わらなくなっています。
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まとめ
「従業員貸付制度」が会社に制度としてあっても、なかなかその存在が知られていない場合があります。
金額はそれほど大きい額ではなく、通常保証人も必要ですが、緊急であれば金利も低く、あくまで会社からお金を借りるので、家族の了承も得られやすいでしょう。
返済に関しても給料から天引きになるので、返済の工面は不要です。
ただし緊急性がとても高い場合でも、すぐの融資は出来ない場合が多いので、融資までの時間を担当者に確認して、時間を優先したい場合にはカードローンを検討することをおすすめします。